2017年11月3日

数滴の血液で大半のガンを判別

メタロバランス(ヘルスケア事業 | 株式会社レナテック)
http://www.renatech.net/healthcare/

数滴の血液で「9割」がん判別 着目したのは微量元素:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASKBZ4K3RKBZUDCB00F.html

千葉県がんセンター研究所と神奈川県立がんセンター臨床研究所、光触媒脱臭装置メーカー「レナテック」(神奈川県伊勢原市)でつくるチームが、経済産業省の助成を得て研究した。微量元素の測定機器は半導体を製造する際に使う機械を流用して開発した。血清に含まれるナトリウムや鉄、亜鉛など17種類の微量元素を計測し、元素の多い・少ないのパターンや組み合わせによって、がんかどうかや、がんの種類を診断する。

 研究チームが膵臓(すいぞう)がん▽前立腺がん▽大腸がん▽乳がん▽子宮体がんの5種類のがんについて、がん患者計約960人とがんではない約550人の血清を調べたところ、90%近い確率でがんの種類を診断できた。胃がんや肺がん、卵巣がんなどの研究もしており、最終的に8~10種類のがんを判別できる見通しという。

千葉県がんセンター研究所の三上春夫部長によると、これまでの前立腺がんや大腸がんの腫瘍マーカーの的中率(25~50%)より高く、良い腫瘍マーカーがない子宮体がんや乳がん、膵臓がんにも活用が期待できる。微量元素の測定機器は2019年春をめどに国の医療機器の承認をめざすという。

腫瘍マーカーより精度が高いというのは期待がもてそうですね。

2017年9月10日

オプジーボが胃がんにも保険適用へ

オプジーボ 胃がん

新抗がん剤「オプジーボ」 胃がんにも承認へ | NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170908/k10011132071000.html

高額がん治療薬オプジーボ、胃がんの一部にも保険適用へ:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK986G9WK98ULBJ00W.html
>2種類以上の抗がん剤治療をしても効かず、切除手術できない胃がんが対象。年間の胃がん患者約13万2千人のうち、対象者は数千人と見込まれるという

数年前に母が胃がんで亡くなったんですけど、もしかしたら治っていたかもしれないんですよね。とにかく対象者である数千人には希望の薬なので承認されてよかったです。

2017年9月5日

CAR-T療法がアメリカで承認される

CAR-T  キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)医療
CAR-Tの仕組み

米で承認の新型がん免疫薬、日本勢も開発追う 第一三共、米社と組む/タカラバイオは国内で20年目標:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ31HKJ_R30C17A8TJ2000/

ノバルティスの新型がん免疫薬、米で承認:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ31H1L_R30C17A8EAF000/
>承認された新薬の名前は「キムリア」で、キメラ抗原受容体T細胞(CAR―T、カーティー)と呼ばれる新しいカテゴリーの薬。ヒトの免疫細胞の一種であるT細胞に遺伝子操作を加え、効果を高めた。がん細胞に結合すると攻撃してがんを治す。

CAR-Tは、T細胞に遺伝子を人工的に加えたもの。今回の承認は小児・若年者の急性リンパ性白血病が対象で80%以上の患者に効果があったそうです。

2017年8月3日

1滴の血液で13種のガンを早期発見できるようになる


血液1滴、がん13種早期発見...3年めど事業化〔読売新聞〕(Medical Tribune)
国立がん研究センター(東京都)などは、血液1滴で乳がんなど13種類のがんを早期発見する新しい検査法を開発し、来月から臨床研究を始める。同センターの研究倫理審査委員会が今月中旬、実施を許可した。早ければ3年以内に国に事業化の申請を行う。

 一度に複数の種類のがんを早期発見できる検査法はこれまでなく、人間ドックなどに導入されれば、がんによる死亡を減らせる可能性がある。

 検査法では、細胞から血液中に分泌される、遺伝子の働きを調節する微小物質「マイクロRNA」を活用する。がん細胞と正常な細胞ではマイクロRNAの種類が異なり、一定期間分解されない。

 同センターや検査技術を持つ東レなどは、がん患者ら約4万人の保存血液から、乳房や肺、胃、大腸、食道、肝臓、 膵臓すいぞう など13種類のがんで、それぞれ固有のマイクロRNAを特定した。血液1滴で、がんの「病期(ステージ)」が比較的早い「1期」を含め、すべてのがんで95%以上の確率で診断できた。乳がんは97%だった。

ただ、保存血液ではマイクロRNAが変質している可能性もある。臨床研究では、患者や健康な人約3000人から提供してもらった新しい血液を使う。

 乳房や胃、肺、大腸などのがんの早期発見では、エックス線や内視鏡などによる検診が有効とされるが、部位ごとに検査を受ける必要がある。

 今回の検査法では、診断の確定に精密検査が必要になるが、同センター研究所の落谷孝広分野長は「いくつものがん検診を受けなくて済む。いずれは、がんのステージや特徴も分かるようになるだろう」と話している。

 黒田雅彦・東京医科大主任教授(分子病理学)の話「欧米でもマイクロRNAを使った病気の早期発見を目指す研究が盛んだが、今回ほど多数の患者で解析した例はなく、非常に有用だ」
これは実用化してほしいですね。

2017年8月1日

希少がん薬開発へオールジャパンで取り組む

国立がんセンター、希少がん薬開発へ 小野薬などと(日経)
今秋から患者のゲノム(全遺伝情報)を解析し、遺伝子などの異常に合わせて最適な薬を探る。患者数が少ないといった理由で新薬の開発が遅れているが、遺伝子変異が多くのがんで共通するとの見方がある。幅広く使える新薬の実現も見すえ、官民が連携する。

開発には、アステラス製薬や武田薬品工業、エーザイなども加わる。

希少がんの薬は開発に力を入れるだけの市場がないとされ、製薬会社も積極的ではなかった。

希少がんは脳腫瘍の一種のグリオーマや軟部肉腫のほか、肺がんや乳がんなどのうち特殊な組織のタイプを含む。それぞれ年間の発生数が10万人あたり6人未満という。

複数の希少がんに共通する遺伝子変異に効く薬ができれば、対象の患者数は増える。すべての希少がんを合わせると、患者数はがん全体の約15%を占めるという。希少がん以外のがんにも有効ならば、市場はさらに広がる。
日本を代表する製薬会社で参加するということで、ほぼオールジャパンといった布陣になりそうです。

2017年7月23日

ノバルティス、CAR-T細胞治療薬がFDAの審査を通過







注目のがん治療…課題も山積み:モーニング去ってライトhttp://txbiz.tv-tokyo.co.jp/nms/market/post_136524?code=LYaKpVj0CecbUOn1

ノバルティス、次世代がん免疫薬承認へ 米で審査通過  :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ13HZB_T10C17A7TJ2000/

ノバルティスの白血病治療法、米当局承認期待も患者に高くつく可能性 - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-07-13/OT0J1R6JIJUO01

新たながん免疫療法薬 「CAR-T」の世界初承認が間近―画期的治療も課題多く | AnswersNews
http://answers.ten-navi.com/pharmanews/10608/

審査を通過したのはCAR-T細胞治療薬「CTL019」。がんの治療に高い効果を示すと期待されるキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T、カーティー)と呼ばれる、新カテゴリーの医薬品のひとつ。ただ、「CTL019」を含むCAR-T細胞治療薬には50万ドル(5000万円超)の費用がかかると言われている。

2017年7月22日

オプジーボなどがん免疫薬の副作用チェックシート

がん免疫薬の副作用チェックシート

「オプジーボ」登場3年 がん免疫薬、見えてきた実像|ヘルスUP|NIKKEI STYLE
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO18873440U7A710C1TCC001?channel=DF140920160921
ただ一方で、薬が効かなくなった例も見つかった。九州大学病院で従来の抗がん剤など計7種類を投与した後、治療の選択肢がなくなった70歳代の女性にオプジーボを投与したところ、約1年で効果がなくなった。中西洋一・副病院長は「一定の割合で薬に耐性が生じる」と指摘する。   かつて「夢の新薬」と、もてはやされたがんの分子標的薬も市販後、耐性が生じることがわかった。

免疫薬は一般に、従来の抗がん剤に比べて副作用が少ないのも特徴だ。ただ、免疫細胞が暴走すると正常細胞を攻撃し、重大な副作用が出る恐れもある。劇症1型糖尿病や甲状腺の機能障害、肝臓の機能障害、下痢などがある。
オプジーボの投与でガンを抑えることができたとしても、一定のわりあいで耐性が生じることもありえるので効果があったとしても安心はできない。

2017年7月13日

がん関連パネル検査が2018年度中に公的保険適用になるかもしれません

がんに関連する遺伝子異常を一括で調べる「パネル検査」が公的保険適応になる!?:神経内科医ちゅり男
http://www.churio807.com/entry/2017/07/13/%E3%81%8C%E3%82%93%E3%81%AB%E9%96%A2%E9%80%A3%E3%81%99%E3%82%8B%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E7%95%B0%E5%B8%B8%E3%82%92%E4%B8%80%E6%8B%AC%E3%81%A7%E8%AA%BF%E3%81%B9%E3%82%8B%E3%80%8C%E3%83%91%E3%83%8D%E3%83%AB

シスメックス、がん関連遺伝子パネル検査システムが厚生労働省の「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定:日経
http://www.nikkei.com/article/DGXLRSP438193_R00C17A3000000/
がん関連遺伝子パネル
診療上重要な複数の遺伝子の変異、増幅や融合を同時に解析することができるアッセイキットのこと。NCCオンコパネルは、国立がん研究センターが中心となり開発された遺伝子診断パネルであり、日本人に特徴的な遺伝子変異を適切に診断できるように作られている。
癌に関連する遺伝子異常を一括で調べる「パネル検査」が2018年度中に公的保険適応になるかもしれない。費用は約60万円〜100万円と少し高額ですが、日々の不安から開放されるための費用と考えたら、宗教にお布施をするよりはマシだと思います。

■関連記事
超低コストでガンを早期発見できる方法が見つかる(2015年4月5日)

2017年7月11日

AIで大腸ポリープを早期発見するシステムが開発され、内視鏡検査で見落としが減る!

大腸がん AI 内視鏡 発見

大腸がん AI 内視鏡 発見

大腸がんをAIシステムで発見

 共同発表:AIを活用したリアルタイム内視鏡診断サポートシステム開発 大腸内視鏡検査での見逃し回避を目指す
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20170710-2/


大腸がん見落とし防止で人工知能使うシステム | NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170710/k10011052571000.html


AI・人工知能でがん発見システム:FNN/ユアタイム
https://japan.zdnet.com/article/35103303/

大腸がん内視鏡検査、AIで病変判別 国立がんセンターなど:日経
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG10H02_Q7A710C1EAF000/

NECと国立がん研究センターは、人工知能(AI)を活用した大腸がん検査の支援システムを開発しました。

国立がん研究センター中央病院で診断した約5000例の内視鏡画像などをもとに、正常な大腸の画像と大腸がんの画像など合わせて14万枚をディープラーニング(深層学習)を使って学習させて、98%の確率でがんを見つけることができるということです。

今まで内視鏡による映像を目視でチェックしていたのを、このAIシステムではポリープなどの異常な部分が映るとリアルタイムで音が鳴り医師に知らせるので、大腸がんの見逃しが減るだけではなく、医師の負担も軽減されて、より精度の高い診察ができるようになりますね。

2017年7月10日

オブジーボ、9月から胃がん適応

オプジーボの胃がん適応、9月にも承認:日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO18647130Z00C17A7EA1000/

あと4年早ければ母も亡くならずにすんだかもしれません。

2017年7月7日

胡散臭いがん治療法の見分け方




最善治療のため-がんの医療情報どう選択?(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170706-00000087-nnn-soci
■がんの医療情報の見分け方
──情報には“白”と“黒”と“グレー”があるということだが、白黒グレーはどう見分けたらいいのか?

(勝俣さん)白に関してはいわゆる「標準治療」とか診療ガイドラインというのが相当発達しています。

──「標準治療」という言葉は難しい。標準よりももっといい治療があるように思う人や、標準より先端がいいと思う人もいると思うのだが、標準治療というのは、一番いい治療だといるのだろうか?

(勝俣さん)アメリカで「スタンダードセラピー」というのを日本では「標準治療」といっているのですが、「スタンダード」には、「最善の」という意味が含まれていると思います。

(津川さん)大きな病院にいってもばらつきがある治療、これは“グレー”に分類されると思うんですね。これはまだ今すぐに解決できるかといったらもう少し時間がかかるかもしれません。
 今、真っ先に問題にしなくてはならないのは“黒”の部分で、間違った情報をつかまされて治らなくなってしまって亡くなってしまう、病気が悪くなってしまう、これはまず絶対に解決しなければいけない問題だと思います。
たしかに「標準治療」という言葉には、「先端医療」に比べて遅れているというマイナスのイメージがありますね。
■“黒”だと気づくには
──この言葉があったら“黒”のような見分け方があるのだろうか?

(勝俣さん)
  (1)保険がきかない高額医療
  (2)厚労省が指定する先進医療に指定されていない
  (3)「最新免疫療法」とうたっている
  (4)体験談が載せられている
  (5)「奇跡の○○療法」「末期がんからの生還」などという表現。
 この中のいくつかにあてはまるものは、怪しいと疑った方がいいです。

(津川さん)「がんが消えた」という表現もそうですよね。標準的な治療をしている人は、「がんが消えた」とはあまりいいません。

(勝俣さん)「がんが治った」というと、薬事・医療機器法に違反するんです。だから「消えた」という。ほとんどのインターネット、書籍もそうですよね。

(津川さん)患者さんにもいいたいのですが、そんなうまい話はないんです。「標準」と呼ばれる、これがベストだというものを受けるべきで、あまり自分だけ特別なものを受けようと考えることが、逆にお金もうけをしようとする人たちに心の隙に入ってこられてしまうきっかけになってしまうので、注意が必要です。うまい話は何事もそうですよね。
「奇跡」「食べるだけ」などは確かに詐欺師がよく使うから見分けがつくけど、「最新」「免疫」に関しては、実際に研究開発されているニュースを見るので全部が黒だともいえないから判断が難しいですよね。

2017年7月1日

腹膜転移性胃がんに対するα線を放出する標的アイソトープ治療薬の効果を確認


腹膜転移の胃がん、狙い撃ち 「攻撃役」新物質合成 量研機構:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/DA3S13011178.html



がん細胞を狙い撃ちするα線の画像化と線量評価法を開発 | 量子科学技術研究開発機構 http://www.qst.go.jp/information/itemid034-002394.html

転移性胃がんに対するα線を放出する標的アイソトープ治療薬の効果を世界で初めて確認―治りにくく予後が悪い、腹膜に散らばった転移胃がんに新たな治療法― | 量子科学技術研究開発機構 http://www.qst.go.jp/information/itemid034-002392.html

2017年6月26日

個々のPCを繋いで小児がん治療薬を開発する取り組み


空いたスマホやパソコンで小児がん治療薬開発へ:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK2H4FQ3K2HUBQU017.html

米IBM、ボランティアの計算資源で小児がんの新たな治療薬探索を支援するプロジェクト - クラウド Watch
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1041520.html

World Community Grid - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/World_Community_Grid

IBM 社会貢献 ワールド・コミュニティー・グリッド - Japan
https://www.ibm.com/ibm/responsibility/jp-ja/initiatives/wcg/

Smash Childhood Cancerプロジェクト~(小児がんと闘う子供たちへのITでの支援)※PDF
http://www.koseikan.jp/about/information/pdf/ibm2017.pdf

待機状態のPCを利用して小児がんの治療薬開発をする取り組み

2017年6月22日

若年者エクソソームで血液のガン抑制効果

プレスリリース※PDF
http://www.tokyo-med.ac.jp/170616Press.pdf

東京医科大学、エクソソームを「若返えらせる」ことにより血液のがんを抑制 | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/news/2017/06/20/128/
エクソソームとは細胞が分泌する細胞外小胞の一種で、その中にタンパク質、DNA、RNA、マイクロRNAなどの遺伝情報が内包されており、エクソソームが移動することよって、細胞同士のコミュニケーションが行われている。

高齢者エクソソームにこれらのマイクロRNA類似体(miR-411, miR-374a, miR-340, miR-365など)を直接導入し「エクソソームの若返り」を試みたところ、導入するマイクロRNAによっては若年者エクソソームと同程度のがん抑制効果が得られることがわかった
エクソソームとmiRNA|東京医科大学 医学総合研究所 分子腫瘍研究部門
http://team.tokyo-med.ac.jp/ims_onc/research/report01.html

「エクソソーム中のマイクロRNAを介したがん転移機序の解明」―エクソソームを標的としたがん転移阻害への期待― | お知らせ | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構
http://www.amed.go.jp/news/release_20161208.html

エクソソーム中のマイクロRNA(miR-1246)が、がん抑制遺伝子として知られているDENND2Dを制御するらしいです。

2017年6月6日

ガン転移を抑制する心臓ホルモンを解明

ANP 心房性ナトリウム利尿ペプチド ガン転移 予防


からだに優しいがん転移予防薬の実現に向けて-がんの信号を抑える心臓ホルモンのメカニズム解明- | 国立循環器病研究センター
http://www.ncvc.go.jp/pr/release/20170526_press_anp.html

がん転移を予防抑制するホルモン-副作用の少ない転移予防薬の実現に期待 | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/news/2017/05/29/063/

がん転移抑制する仕組み解明 循環器病センター:日経
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG29H4I_Z20C17A5000000/
再発予防のメカニズムとして、ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)が血管内皮細胞のEセレクチンという接着分子の発現を抑え、がん細胞が血管に接着するのを防ぎ、その結果、がんの再発を防いでいるという。
ANPはもともと体内にある物質なので安全性が高いとのことです。

2017年5月28日

がん患者が治療と仕事をどのように両立しているかについての大規模調査




国立がん研究センターは、がん患者が治療と仕事をどのように両立しているかについて、iPhoneアプリを使った大規模な実態調査を始めると発表しました。

みんなで取り組む研究アプリ「がんコル」説明動画(Youtube)
国立がんセンター、がん治療者の労働生産性を研究するアプリ「がんコル(QOL)(CNET)
働くがん患者、スマホアプリで調査 生活の質改善めざす(朝日デジタル)

がん患者に、その日の体調や勤務時間などを入力してもらうという。

質問は、毎日2分程度、6つの質問に回答すると毎日の体調を記録できる。さらに、毎週、2つの質問に回答すると週単位の労働状況を記録でき、4週ごとに9個の質問に回答すると、月単位の労働状況とパフォーマンスを記録できる。

参加希望者は性別や年齢、がんの種類、治療歴などを入力。動き回るのに問題は無いか、痛みや不安はどの程度か、働いた時間、自身の仕事のパフォーマンスへの評価などを選択していく。同じがんや同世代の人の平均的な活動度合いと比較することや、自身の治療内容をカレンダーに入力して日程管理に役立てることもできる。

質問に答えることで、アプリ参加者の同じような状態(同年代、同疾患など)の人のパフォーマンスが見られるしくみも入れ込んだ。

診断されてから治療を開始し、化学療法や支持緩和ケア、手術などを行う中で、仕事のパフォーマンスはどう変わるのかを調査したデータはまだ少ないので、これからガン生活を送る人にとっては参考になるツールになると思います。

2017年5月26日

超音波で乳がん検査

超音波 乳がん検査
痛くない乳がん検査開発 日立、20年の実用化めざす:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/DA3S12954476.html

【報ステ】“痛くない”乳がん検査…日立が新技術
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000101522.html

痛みのない乳がん検診 日立が新型検査装置:日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ24I0Y_U7A520C1TJ1000/

日立製作所,簡便・無痛・高精度な乳がん検診を実現する超音波計測技術を開発
http://www.innervision.co.jp/products/release/20170709

水の張った容器に乳房を入れ、全方向から超音波を当てるだけなので、痛みはなくさらにマンモグラフィー(X線撮影)と違い放射線被曝の恐れもありません。実用化に期待したいですね。

2017年4月30日

薬の副作用のデータベースが18年に整備される

薬の副作用、分析容易に 厚労省がデータベース、18年度稼働(日経)

薬の副作用データ、300万人規模で集積へ 厚労省(朝日)

医薬品副作用データベース利用規約(医薬品医療機器総合機構・PMDA)

データベース化の対象は、患者情報の電子化が進んでいる大学病院など全国23施設。同省が公募で選んだ。すでにある患者計300万人の病名や使用した医薬品の使用量と期間、服用後の症状などを集める。医薬品の審査や安全対策を担う独立行政法人「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」が管理する。
副作用のデータベースって未整備だったんかーい(驚

2017年2月13日

膵臓がんを一滴の血液から発見する方法を開発

膵臓がんの低コストで迅速な超高感度検出 Nature Research
http://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/11614

千代の富士やジョブズを奪ったすい臓がん 一滴の血液でわかる画期的検査開発 : J-CASTヘルスケア
http://www.j-cast.com/healthcare/2017/02/09290065.html

微量血液で膵臓がん発見 米チームが開発:日経
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG06HEQ_Y7A200C1000000/

膵臓がんは沈黙の臓器と呼ばれるほど早期のがんには症状が現れないため発見が難しく、今回の検査方法が実用化されたら、膵臓がんの早期発見により死亡率が下がりそうですね。

◆関連記事
がん診断時の進行度の割合

2017年1月30日

乳がんの早期発見精度をほぼ100%に高めることができたそうです

AI応用、がん早期発見精度99%以上に VBが技術開発(日経)
人工知能(AI)開発ベンチャー、プリファード・ネットワークス(東京・千代田)は26日、AIの進化を急激に加速させている開発手法「深層学習(ディープラーニング)」を使い、乳がんの早期発見精度を99%以上に高める技術を開発したと発表した。現状の8割程度から大幅な改善に成功した。数十種類のガン種に応用できるメドが立っており、今年中にも臨床試験を始め早期実用化を目指す。実現すればAIの応用により医療費の大幅な削減につながる先行事例となる。

血中の物質やゲノムなどの解析データを総合的にAIに学習させ、5千症例で高い精度を確認できた。わずかな血液を採取するだけで従来より安く、格段に高い精度の検査が可能になるという。学習させるデータをさらに増やし、日米などで医療機器として認可を取得していく計画。
ディープラーニング技術を用いて、乳がんの早期発見精度をほぼ100%に高めることができたそうです。

2017年1月28日

オプジーボの効果をアップさせるミトコンドリア活性化薬

オプジーボ、がん攻撃力さらに強化? ミトコンドリア活性化薬と併用 京大など来年度にも治験へ(朝日)
 オプジーボは、免疫のブレーキ役の分子「PD―1」の働きを抑え、免疫ががん細胞を攻撃できるようにする薬。進行したがんでも効果を示す報告がある一方、効かない患者もいる。

 本庶さんらは、がんを攻撃する際、免疫細胞が多くのエネルギーを使って増えることに注目。大腸がんのマウスに、オプジーボと同じようにPD―1の働きを抑える薬に加え、細胞内でエネルギーを作るミトコンドリアを活性化する様々な薬を注射したところ、がんはほとんど増えなかった。

 すでに市販され、ミトコンドリアを活性化させる働きもある高脂血症治療薬「ベザフィブラート」を併用しても効果があった。一方、PD―1の働きを抑える薬だけを与えたマウスでは、がんの増殖は遅くなったものの、少しずつ大きくなった。

今回はマウスでの実験だが、現在はオプジーボの効果がない患者の治療につながる可能性がある。京大と九州大、先端医療振興財団(神戸市)は来年度にもおもに安全性を調べる治験を始めるという。
がん治療はオプジーボを軸になっていくのかな。

2017年1月2日

ガン細胞を排除する仕組み



がん細胞を正常細胞が“排除”するメカニズム、京大が解明 新治療法へ[ITメディア]
「Slit」「Robo」というタンパク質を作る遺伝子が壊れると、排除できなくなることを発見。これらのタンパク質が、がんのもとになる細胞と周囲の正常細胞を互いに反発させ、排除している可能性がある
がんの初期段階では、正常細胞から変異しがん化していく細胞を、周囲の正常細胞が組織から排除し、症状の悪化を防ぐという仕組みがあり、「Slit」と「Robo」というタンパク質が壊れると、ガン細胞を排除できなくなる。